オンライン面接Tips

ちょうど今の時期は、「J-CAD」という選抜コミュニティの選考面接をやる時期ですが、今年は緊急事態宣言に伴い4月9日から、面接をZoomを使ったオンライン面接に変更しました。以降5月後半までの約1ヶ月半で185回オンライン面接を行いました。これだけオンライン面接をやって分かったのは、やり方を工夫すればオフライン面接と同じレベルの面接評価は可能だということです。やる前に想定していたのは、最後はやはりオフラインではなくては分からないと思っていたのですが、意外なことにオンラインでも十分わかるという実感を持ちました。

現在の状況下ですと、採用面接も今年はオンライン面接が主流になると思いますが、仮に来年コロナウイルスが落ち着いていたとしても、オンライン面接が主流という流れは変わらないと思います。面接をオンライン化すると、移動コスト、時間の節約になる等メリットは明白でしたが、デメリットとしてオフラインに比べると解像度が落ちるため、評価が難しいと思われていました。今年各企業がオンライン面接をやってみると、意外といけるなという感触を持たれると思います。結果、来年以降も採用面接はオンラインが主流の流れになると思います。

たくさんオンライン面接をやってみて分かったことがあります。それを踏まえた、これからオンライン面接を受ける機会が多くなるであろう就活生に向けての以下アドバイスです。

面接では等身大に(できれば等身大以上に)評価してもらいたいものですが、オンライン面接だとオフライン面接時に比較して印象が悪くなり、結果として等身大より評価が下がる場合があります。それを避けるために気をつけた方がいいのは、技術的な面の事前準備です。以下大事だと感じた順番に話していきます。(効果度は10点満点での感覚的な点数です)

①回線速度up(効果度:10)

何はなくてもネットの回線速度です。回線速度が遅いと音声は途切れないが、画像が途切れることが発生し、さらに遅くなると音声も途切れる事態となります。音声が途切れるようだと、面接は困難となりそこでストップとなりますが、画像が途切れるだけでも違和感が残ります。自宅の場合は、部屋の場所により回線速度が低下することもよくありますので、自宅の環境で一番いい場所を探して下さい。友人とZoomでの会話を繰り返して、画像の途切れる場合が発生するようなら、より高速な通信手段に切り替える等の手を打つ必要があります。Zoomは他のToolに比べて低速回線でも比較的問題なく会話ができますが、それでもたまに面接困難な状況が発生しました。

②カメラ解像度up(効果度:7)

カメラの解像度も大事です。解像度が低いと顔の表情の変化が分かりにくくなり評価が難しくなります。私が使っているiMacとMacBookのカメラを比較すると、MacBookのカメラの解像度の方が良く、iMacのカメラを使うと顔が暗くなってしまいます。機種及び製造年によりカメラの性能は異なってきますので、パソコンとスマホをZoomで繋いでみて、画像の写り具合を確認してみるといいでしょう。私の場合、画面が大きい方がいいのでiMacを使いたかったのですが、iMacの内蔵カメラが暗過ぎるので、外付けのカメラを使うことにしました。外付けカメラの解像度が高いものは値段も高いので、どうしようかなと考えていたときに、いいモノを見つけました。iPhoneのカメラをMacの外付けカメラにするアプリ「EpocCam」です。無料版と有料版(980円)がありますが、まず無料版を使ってみて良ければ有料版に切り替えるのがいいでしょう。(無料版だとiPhoneの前面カメラが使えません) iPhoneのカメラの性能はかなり高く、前面カメラでもiMac、MacBookの内蔵カメラより映りが良くなります。

EpocCamはZoomのバージョンアップによりしばらく繋がりませんでしたが、最近のバージョンアップ(5.0.4)によりまた繋がるようになりました。

③目線を合わせる(効果度:4)

面接をしていて意外と気になるのは、目線が合うかどうかです。カメラは通常パソコンの上部に付いていますので、画面を見ながら話すと、相手の画面では下を見ながら話しているように映ります。カメラを見ながら話せば、相手の画面上では目線は合うのですが、そうするとこちらの画面に映っている相手の表情の変化が見えなくなるので、今度はこちらが話しにくくなります。この問題を解決するには、こちらの画面に映っている相手の顔の高さにカメラがあればいいことになりますが、カメラ位置はパソコンに固定されているためそれは不可能です。ノートパソコンの場合は、パソコンの下に辞書等重ねて台として持ち上げ、カメラ位置を目線の高さになるようにすればある程度解決します。iMacの場合はカメラ位置が高すぎる問題でしたので、どう対処するかと考えたところ、この問題を解決する方法を見つけました。先程のiPhoneを外付けカメラにして、それをゴリラポッドというフレキシブルに曲がる三脚を使ってディスプレイ上にぶら下げるという方法です。(写真参照)

ゴリラポッドはAmazonでいろいろ販売されており、安いものだと1,600円くらいであります。

 

③照明up(効果度:2)

これはMustアイテムではありませんが、部屋の照明環境によっては意外と効果を発揮します。顔が暗く映っていると、暗い人なのかなという印象を無意識のうちに持ってしまいます。また、顔の表情の変化が分かりにくいと評価が難しくなります。私もいろいろと実験してみました。デスクライトを顔に向けてみる(→眩し過ぎて長時間は無理)、目の前にあるiMacのディスプレイ輝度を上げてみる(→最大輝度にしても、距離があるので効果なし)等やってみましたが上手くいかず、最終的にLEDリングライトを使ったところ効果がありました。リングライトはいろいろなタイプがあり、机の形状、パソコンのレイアウト等により使い勝手がいいものは異なりますが、私はiMacの前に設置するため三脚タイプを購入しました。(Amazonで3,600円でした)

設置イメージはこんな感じです。

以上、実際に私が採用した手法を紹介しましたが、それぞれの環境により効果度は異なりますので、自分の環境下でのコストパフォーマンスを考えて使うかどうか検討されるのがいいかと思います。 

【2020年7月19日追記】

LEDリングライトは使う時だけiMacの前に置いていましたが、いい設置方法が見つかりましたので紹介します。この製品は下の三脚スタンドが外れるので、外して上半分だけにして、リングライトをiMacの背面からディスプレイ上部に引っ掛けると、ちょうどいい位置に収まります。真ん中の黒い部分がうまい具合に錘になってライトを固定してくれます。iMacを使っている人にはお勧めです。

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