心地いいひととき
自分にとって心地いい時間を過ごしていると幸せになりますね。「心地いい」と「気持ちいい」の違いって何だろうと考えたことがあります。その時思ったのは、「心地いい」は日常のシーンで感じることが多く、「気持ちいい」は非日常のシーンで感じることが多いのでは?という仮説です。
家の近くを散歩しているときに、見慣れていて当たり前なんだけど「何か心地いいなあ」と感じる景色があります。一方、例えば立山に旅行に行って紅葉の景色を見たときに感じたのは「気持ちいい」でした。
「気持ちいい」を味わうためには、暇とお金が必要そうですが、「心地いい」は日常なのでちょっとした時間とちょっとしたお金で味わえそうです。
となると、簡単に幸せ度を上げていくには、日常の中で自分の周りに心地いいものを増やして(発見して)いけばいいのでは、という仮説を思いつきます。
例えば心地いいカフェで思いつくのはスターバックスです。自宅近くにスターバックスのお店があるので、手軽にまず1つ発見。
次に心地いい本屋として思いつくのが、藤沢にある湘南T-SITEです。置いてある本の数は都心の大型書店に負けますが、中の雰囲気がいいためよく利用しています。(1回行くと3時間くらいは滞在してます。笑)そういえば、ここにもスターバックスがありました。
こんな感じで自分にとって心地いい場所やモノを増やしていくといいですね。自宅近くを散歩するときによく通りかかる公園の池の景色も心地よくて好きな場所です。
心地いいモノで思いつくのが、Macです。私は仕事でもプライベートでもMacを長年使っています。初めてMacに触ったのが1986年で、初代のMacintosh128Kでした。
それ以来今に至るまでずっと使い続けているので、37年間使っていることになります。(もちろん機種はどんどん新しくなってきていますが ) 会社の標準のシステムがWindowsだったので、社内システムを使うために仕方なくWindowsパソコンも使っていましたが、Macの画面に向かうときとWindowsの画面に向かうときにワクワク感において大きく差がありました。Macの画面は美しく、Macに向きあうと何かワクワクしてきて、アイデアがどんどん湧いてくる気がしました。(笑)
心地いい本というのもあります。自宅の本棚は1本しかないので、本が増えて入らなくなると、それまであった本のどれかを捨てることになります。結果、残っている本は自分にとって心地いい本だけが残っていきます。たまに本棚に向かって、最近目にしてなかった本や雑誌を手に取ると心地よさが蘇ってきます。この本棚はいわば自分専用の秘密基地みたいなモノです。
こうして身の回りにあるものを、自分にとって心地いいモノで埋め尽くしていくといいですね。
他の人には価値がないものでも、自分にとって何かの思い出に繋がるものだとやはり心地いいです。例えば我が家にはフェラーリが3台あります。といっても本物ではなく、1/18スケールの模型です。(笑) いずれもロンドンのあるHamleysというおもちゃ屋で買ったものです。
最初のF40を買ったのが1992年で、イギリスのManchester Tobacco Companyの買収交渉をロンドンで行っており、その交渉が決着したときにその記念に何か買おうと思って購入しました。
2台目のF50を買ったのが1999年で、その時RJRナビスコの海外たばこ事業を買収するClosed Bidになっていて、ロンドンにRJRIのデータルームが開設されました。その調査にロンドンに行ったときに、空いた時間があったのでHamlaysに寄ったら、たまたまF50が並んでいました。F50のデザインを気に入ったのでその場で購入しました。(そしてClosed BidではJTがPhilip Morrisに勝ちRJRIを買収しました。)
3台目のEnzo Ferrariを買ったのがイギリスのたばこ会社Gallaherの買収を検討していた2005年です。このときはロンドンに行ったときに時間があったのでHamleysに立ち寄ったところ、この模型を見つけました。フェラーリの限定生産車(スペチアーレ)はF40→F50→Enzo Ferrariと続いていたので、これは縁起がいい。これを買うとGallaherの買収もうまくいくのではとゲン担ぎで買いました。(結果的に2007年にJTのGallaherの買収は成立しました。)
単なる模型も思い出が紐付くと自分にとっては心地いい宝物になります。
これからの人生、心地いいモノを見つけ出して、ひとつひとつ身の回りに増やしていきたなと思います。