モダンエルダー

最近知り合いの方から次の本が面白いと紹介されたので、早速Kindleでダウンロードして読んでみました。

この本では高齢者になっても生き生きと活躍している人を「モダンエルダー」という概念で紹介していますが、私の定義するサード・ステージの指針になることがいろいろと書いてありました。以下、この本の中から抜粋して、私の感じたことをコメントしていきます。

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『人生には3つのピークがある。20代前半に起こる「肉体のピーク」、40代50代に起こる「経済のピーク」、そして人生の終盤に起こる「人間性のピーク」だ。肉体のピーク時には「体」、経済のピーク時には「仕事」、そして人間性のピーク時には「人間性」に焦点が当たる。』

➡これは、私の考えている「LIFE STAGE理論」のファースト・ステージ、セカンド・ステージ、サード・ステージのステージ分けと似ており、ライフステージを考える上で参考になります。

『社会は年長者の価値を肉体の若々しさや給料の額で判断しがちだ。しかし、年長者の真の価値は、その人の持つ人間性と周囲に与える影響にあるのだ。』

『人生の豊かさは、銀行口座にあるお金の多寡ではなく、あなたから学びたいと思っている人たちに何を提供できるかに関係する。』

➡この文章は、サード・ステージで目指す姿を端的に表わしているなと思いました。以前なにかに書いてあったのが、人間の3大欲求は「モテたい」「認められたい」「儲けたい」だという考え方です。言われてみればそうだよなと思いましたが、優先順位は各ステージにより異なると思います。私の見立てでは、ファースト・ステージでは(異性に)「モテたい」が最優先で、セカンド・ステージでは「認められたい」が最優先で、次に「儲けたい」となり、サード・ステージでは(異性だけではなく、いろいろな人に)「モテたい」が優先順位のトップに来ると思います。

「あなたから学びたいと思っている人たちがいる」=いろいろな人にモテている状況ですので、サード・ステージでこういう状況になるといいですね。

『インターネット起業家のジーナ・ペルは、2016年に「ぺレニアル」という新語を作り出した。この言葉は、人々がこれまでの伝統的な年齢の思い込みを裏切って、はるかに長い期間にわたって旬の時期を過ごせるかもしれないという考え方を表わしている。ペレニアルとは、年齢にかかわらず、世界で何が起きているかを知っていて、今のテクノロジーに通じ、すべての年代に友達のいる、ますます生き生きと今を過ごしている人たちを指す』

➡同世代だけでなく、若い世代にも友達がいるようになると、確かに生き生きとすると思います。(友達というよりも、仲間といった方がピッタリくるのかもしれませんが。) サード・ステージに入っても、 若手、中堅との接点は持っておきたいですね。

『モダンエルダーは周囲の期待を気に留めなくなり、無駄話を楽しめるので、若者らしく無邪気に見えることさえある。心が若く世代を超越してるかのように見える年長者がいるのは確かだ。』

➡私が今まで会った方で「この人は凄い」と思った方に共通しているのが、70代、80代になっても無邪気なところです。そういう方は、心が若くて好奇心が輝いていて、世代を超越しているように見えました。(例えば、元JT生命誌研究館館長の中村桂子さんがその一人です。)

『もちろん、若い人がやることや言うことに純粋に興味を示すには、自分が普段から好奇心の強い人間である必要がある。そのためにも、ちょっと肩の荷を降ろして、言い訳を横に置いて、「面白い!」と思うことを日々追求してみよう。「しなやかマインドセット」を持つ人の特徴である「変化を恐れず、飽くなき好奇心を持ち続け、大きなことに関心を持ち、小さなことにも幸福を見いだせる」人に変身するための、最も大事なトレーニングのひとつがこれなのだ。』

➡日常の中でたくさん「面白い!」って感じ取ることがまず大事ですね。そうすれば、小さなことにも幸福を見いだせるようになると思います。

具体的な方法で私が推奨しているのは、ちょっとでも「面白い!」と感じたモノがあれば、すぐスマホで写真を撮ることです。これを続けていくと、日常の中に面白いモノやコトがたくさんあることが見えてきます。(写真を撮るコツは以前書いたこちらの記事を参照下さい→「コツコツ勝つコツ」

『私たちはもう少し子供のように考えたほうがいい。人は4、5歳をピークに質問をする回数が減っていくと言う。子供は2歳から5歳までの間に約40,000回も質問をするそうだ。しかし、私たちの教育システムは質問ではなく答えを探すことを奨励するので、学校を卒業して社会人になる頃には、素朴な疑問を投げかける力が失われてしまったかのように感じてしまう。』

『知的好奇心のバロメーターといえるのが質問力だ。これまで日本では生活の大半において解答力を求められてきたと思うが、その認識を改訂するのが今だ。子供のように「なぜ」を純粋に問うことがこれから生きるのに大事な能力だと再認識して、最初は努めて質問するように心がけること。今後は「上手にいい質問をできる人」が幸せな人生に早く近づけるのだ。』

➡社会人になって、年齢役職が上がっていくと、だんだん素朴な疑問、くだらない質問をしなくなっていきます。「こんなことも分からないのか」とディスられるリスクは気にせずに、どんどん質問していくといいと思います。質問をするためには、そのことに対して興味関心がなくては質問できません。どんどん質問をしていくと、結果的に興味関心力(=好奇心)が鍛えられると思います。

最後に、なるほどと思ったフレーズを紹介しておきます。

『頭が良いかどうかはその人の答えでわかる。賢いかどうかはその人の問いでわかる。』

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