「HENJIN’S BAR」の秘訣

人と会って話すといろいろな発想刺激を得られるので、私は会社を辞めた後もできるだけいろいろな人に会うよう心がけてきました。単に会って話すより、夜お酒を飲みながらリラックスして話すといろいろなアイデアが出てきます。そこで飲み会の回数はINPUT活動量の指標として参考になるだろうと思い、会社を辞めた以降、毎月の飲み会の回数を活動のKPIとして記録しておきました。

2015年末で会社を辞めた以降、2016年124回→2017年163回→2018年191回と順調に(?)飲み会の回数は伸びていきましたが、年191回はさすがに多すぎるなと思い、翌2019年は170回と押さえにかかり、そして昨年2020年はコロナ禍により30回と激減しました。

そこで始めたのがZoom飲み会です。Zoom飲み会は昨年いろいろと開催方法を工夫しながらやってみましたが、対面の飲み会の魅力には全く追いつかず、やってもあまり面白くないなとなり結局やらなくなりました。

今年になってもまだ withコロナの状況が当分継続しそうだとなったので、再度Zoom飲みでも面白くなる方法はないかということにチャレンジしてみました。

昨年の場合は、Zoom飲みの根本的な問題、例えば2人が同時に話すと声がかぶり片方の声が聞こえなくなるというような問題を技術的に解決する方法はないか、いろいろと試行錯誤してみました。結果、その問題だけを解消しても面白くはならないということが分かりました。

今年は打ち手を変えて、いろいろな小技を組み合わせて、トータルとして快適な飲み会にできないかというアプローチをしてみました。その結果、いい感じになってきましたので、効果があったノウハウを以下紹介します。

・参加人数は原則4人以下とする

・コンセプトを「自宅から参加の飲み会」ではなく、「Zoom上に開設したBarに来店する」という設定にする

・バーチャル背景をBarの風景にする

→マスターはBarカウンターを背景とし、ゲストはBarの店内を背景とする

・BGMとしてそのBarの雰囲気に合う曲を、小さな音でスタート後1時間だけ流す

→BGMとして音楽をクリアに流す方法:Zoomで画面共有を選択し、詳細タブをクリック、コンピューターオーディオを選択して、共有ボタンをクリックする(Zoomアプリの今年のバージョンアップにより、この技が使えるようになりました。)

なぜ1時間でBGMを切るかというと、スタートして1時間くらい経つと会話が盛り上がってきてBGMは必要なくなることと、会の後半は話が盛り上がって、画面共有したい情報が出てくることが多いことから、1時間くらいでBGMはオフにするのが一番いいとなりました。(BGMはZoomの画面共有機能を使って流すので、そもそもBGMを切らないと他の情報の画面共有ができません)

・スタート時間を21:00〜21:30にする

→ガッツリ食べながらではなく、お酒と軽いつまみを食べながら話すと会話に集中できるので、夕食を終えた後の時間帯にスタートする方がいいです。

Zoom上の会話は話している2人以外は待ち状態になることが多く、そのときに待ち状態になった人がお酒を飲んだりつまみを食べたりしていると手持ち無沙汰感が出ないので、話している2人が待ち状態の人に気を遣わなくてもよくなります。そのため、発言していない人は、お酒を飲んだりつまみを食べたりする動作を画面によく映るようにするといいですね。

以上がノウハウとなりますが、現在私はこのノウハウを活用してZoom上に2軒Barを開設しています。1軒は1人でマスターをやっている「HNEJIN’S BAR」、もう1軒は仕事仲間の野島さんと2人でマスターをやっている「J-CAD BAR」です。「HENJIN’S BAR」がスタートしたのが今年8月14日で、「J-CAD BAR」がスタートしたのが8月17日ですが、現在 (12/19) までに「HENJIN’S BAR」を開催したのが17回、「J-CAD BAR」を開催したのが13回で、平均すると月7~8回Barをオープンして飲んでいることになります。(笑)

最近は対面の飲み会も再開しましたので、対面で飲むのが週1回、Zoom Barで飲むのが週2~3回のペースになってきました。

両方並行してやってみて分かったのが、対面飲み会とZoom Barのそれぞれにいい所があり、飲み会のタイプによって使い分けるのがいいということです。

よく話している人(よく知っている人)との飲み会の場合は、Zoom Barで話していても、話の盛り上がり方は対面飲み会と遜色はなく、気がつくと3時間くらいはすぐに経ってしまいます。一方、Zoom Barにしかないメリットは、移動時間不要のため遅い時間から始めることが可能で、またお店の予約も不要なので飲み会の日程セットが容易です。また、話の流れでネット上の情報等何か情報を共有して話をしたくなったときに、画面共有がすぐできるのも対面ではできないメリットです。

一方、同窓会、同期会等の旧交を温めるのが目的の飲み会の場合は、話している内容というより、同じ空間を共有することに意義があるので、対面飲み会でないと面白さが今一歩となります。また、初対面の人との関係構築を目的とした飲み会の場合も、空間共有に意味があるので対面の方が優れています。

飲み会を一番多くやっていた2018年だと週3~4回飲みに行っていましたが、現在の対面飲み会が週1回、Zoom Barが週2〜3回というのが、飲み会の目的からみても私にとっては結構いいバランスだなあというのが分かってきました。

ちなみに昨日開催した「HENJIN’S BAR」は、東京在住1人、横浜在住1人、大阪在住1人、ジュネーブ (スイス) 在住1人の計4人参加の飲み会でしたが、当たり前ですがこれは対面では実現不可能な飲み会でした。(会話自体も大変盛り上がって、21時開店の2時閉店となりましたので、延々5時間同じ店で話をしていたことになります。対面でやってたとしたら、確実に3軒はしごしていたと思います。笑)

世の中的にはZoom飲みは昨年一時期盛んになりましたが今や廃れていて、コロナ禍が落ち着きつつある現在、飲み会はやはり対面でという動きになってきてます。

しかし、Zoom Barで快適に会話できるノウハウが世の中に広まっていくと、近い将来は対面飲みとZoom飲みの(開催目的に適したスタイルでやる)ハイブリッド型が主流になっていくと思います。今後もさらなる新型のコロナが流行り、何らかの行動制限が課されるようになる可能性は十分にあると思いますので、今のうちに withコロナの飲み会対策を考えておくといいと思います。

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