やりたいことをやれる時代
キングコング西野亮廣さんのオンラインサロンの記事に次の記述がありました。
「自分が作りたい番組を、作りたい人と、作りたいように作れたらどれだけ良いだろう」
これを読んで、普通のビジネスに置き換えると次のようになると考えました。
「自分がやりたい仕事を、一緒にやりたい人と組んで、やりたいようにやれたら最高!」
これって自分で会社を作らない限りは現実的には難しいですね。でも、今年コロナ禍の影響で企業のリモートワーク化が一気に進んだことから、私はこれを実現する可能性が出てきたと見ています。
リモートワークはいざやってみると、いいことが一杯ありました。(通勤時間がなくなる等)一方、今まで当たり前だった顔を合わせることの大切さもよく分かりました。今や多くの人がリモートワークの良さを知ってしまったので、来年以降コロナが落ち着いても、リモートワークと出勤のハイブリッド勤務体制が一般化すると思います。
仕事の種類にもよりますが、リモートでも可能な業務が実は結構あることがやってみて分かりました。例えば採用担当の業務はほとんどリモートでも可能です。採用担当者は、今まで会社説明会で全国を(場合によっては海外も)飛び回り、インターンシップの準備&ハンドリングで夜遅くまで残って仕事をし、いざ本選考が始まると面接のハンドリングでまた残業続きと、一年中いつも忙しいという状況でした。私は「J-CAD」という就活生の選抜コミュニティを数年前から運営していますが、今年は説明会、選考面接、本イベント、全てをオンラインに移行する必要に迫られ、大丈夫かなと心配しながら移行しましたが、結果全く問題ありませんでした。やってみた実感としては、採用プロセス(会社説明会、インターンシップの選考&実施、本選考の面接)のほとんど全てオンラインで対応可能だと思います。
もう一つの大きな変化は、昨年くらいから企業の副業容認の動きが広まってきたことです。そのうち副業禁止の会社には優秀な人材が入社しなくなっていき、数年後には副業可能が企業のスタンダードになると予想しています。
このリモートワークと副業を容認する流れが定着すると、次のような働き方ができるようになると思います。
ライスワーク=本業→4日/月〜木→企業に勤める
ライフワーク=副業→2日/金〜土→個人事業主として働く
本業については通勤時間を減らせるので、週4日勤務でも今までの週5日勤務と同じ長さの時間、無理なく働くことが可能となります。(下にタイムラインの例を示します)
①従来の勤務形態:出社9:00~17:40(休憩1時間)=7時間40分/日x5日/週=38時間20分/週
通勤時間を1時間とすると→8:00家出発~18:40帰宅
②新しい勤務形態:週3.5日リモートワーク+週0.5日出勤
リモートワーク8:00~19:00(休憩1時間)=10時間x3日=30時間
出社日:リモートワーク8:00~12:00+出社13:30~17:50=8時間20分
副業日:8:00~19:00(休憩1時間)=10時間x2日→20時間/週→1000時間/年
この新勤務形態の場合、会社に出社するのは週半日です。(例えば木曜日の午後のみ)
出社の主な目的は、チームメンバーの顔合わせ、上司との1on1となります。また、飲み会を開催する場合は、出社日の夜にセットします。
この勤務形態のポイントは、生活していくのに必要な費用を稼ぐライスワーク(本業)にかける時間を減らさない=従来通りの量の仕事ができ、本業収入は変わらないという点です。いくら副業でやりたい仕事をやれたとしても、本業収入が減って日々の生活に困るようでは、その副業は長続きしません。本業で生活コストを賄えられれば、副業は収入が当面見込めないことであってもチャレンジ可能となります。
また仮に副業禁止の会社であったとしても、社内副業ならOKがでると思います。例えばR&Dが本業の社員が、副業として社内のマーケティングセクションの仕事をやる場合は、情報流出の心配がありませんので比較的OKを貰いやすいと思います。
1990年頃(その頃は副業という概念がありませんでしたが)、私は日中は虎ノ門のオフィスでM&Aの仕事をやり、18時になると表参道のオフィスに移動して24時頃まで社内の新規事業(雑誌の創刊)の仕事をしていました。今から考えると社内副業でしたが、当時はリモートワークは不可能でしたので、副業は勤務時間外の夜を使うしかありませんでした。この副業は自分でやりたいと手を挙げて始めたものでしたので、毎晩遅くまでやっていても疲れは感じませんでした。(若かったせいもありますが、笑)
副業をやるといいのは、自分のやりたいことをやれるということもありますが、特に若いうちは量をこなすことにより仕事の力がついていくので、自分を鍛える意味でもお勧めです。
仕事は日々いろいろなことへのチャレンジの連続ですが、その結果は仕事であってもその人の作品だと思います。「仕事」から「作品」へ、「Work」から「Art」へ日々取り組むことの概念が変わっていくといいなと思います。