偶然の発見
日本のロケット開発の黎明期をリードされた糸川英夫さんの書かれた「驚異の時間活用術」という本があります。この本は1981年に出版された本ですが、ひょんなことから、最近久しぶりに読み返しました。
以前読んだときに、第5章「組織の原理とペア・システム」に書いてあるチームは2人で組むのが最適で、3人ではうまくいかないという部分になるほどと思ったことを覚えています。ちなみに組み合わせる2人の条件は、専門の違う人か、気の合う人です。
ロケット開発でこのペア・システム方式を採用し、10年間非常にうまくいったので、今後は3人のチームにしたらもっとうまくいくだろうとやってみたところ、見事に失敗。1ヶ月で元のペア・システムに戻したそうです。「三人寄れば文殊の知恵」かと思ったら、「三角関係」はトラブルの基だったというお話です。でも1ヶ月で元に戻すという決断の速さはさすがですね。
この2人がユニットの基本というのは、何か新しいことを企むときにも適している気がします。私が会社を辞めた後に企んだことは、スタートは2人で企んだケースがほとんどです。そのキッカケとなる人との出会いがやはり大事ですね。最近副業OKの会社が増えていますが、今後2人の掛け合わせによる新しい企み(ビジネス)が世の中でどんどん生まれてくるのではと予感しています。
新しいことを企むためには発想刺激が必要となりますが、最近NewsPicksのコメント欄を見ていて偶然面白い資料を見つけました。2018年6月に内閣府が出した「知的財産戦略ビジョン」です。このビジョンを作成した専門調査会のメンバーが面白くて次のような方が構成員です。落合陽一さん、冨山和彦さん、林千晶さん、川上量生さん、安宅和人さん。政府の委員会ぽくなくていいですね。資料の方は予想通りいろいろな発想刺激の詰まった面白い内容でした。内閣府の出した資料というと堅そうで面白くないと思っていましたので、意外な発見でした。
専門調査会メンバーの1人である中村伊知哉さんの書かれたこの資料の解説記事
また、この解説記事のページを見ていて中村伊知哉さんが「超ヒマ社会」に言及している記事を見つけました。以前このサイトに「暇と退屈」というタイトルでコメントを載せましたが、これから「暇」にどう向き合うかが大事なissueとなりそうです。
それにしても、こうやって、偶然見つけたものから芋づる式にいろいろな面白いものが見つかっていくとワクワクしますね。
ついでに、最近見つけた面白いTV番組を紹介します。
「フランス人がときめいた日本の美術館」
BS11で毎週金曜日夜にやっている日本の美術館を紹介する(心地いい)1時間番組です。そもそもBS11というチャンネルがあることすら知らなかったので、偶然見つけたときには嬉しくなりました。似たような番組にEテレの「日曜美術館」、テレビ東京の「新美の巨人たち」がありますが、BS11のこの番組は美術館自体を紹介するという点がユニークなところです。
私も、今まで行った中で気に入っている美術館を「My Favorite Museum」としてまとめてみました。(笑)