データの見えざる手

日立製作所のフェローである矢野和男さんの書かれた「データの見えざる手」を最近読みました。

この本は、加速度センサ、赤外線センサ等複数のセンサを搭載したウエアラブル端末を身につけたメンバーの、1/20秒ごとの動きを長期間トラッキングし、その大量のデータと、メンバーへの質問回答を解析して分かったことが書いてあります。

そのいろいろな解析結果の中に、私が経験上いいだろうと思っていたことを、裏付けてくれる解析結果がありました。

『幸せな人の体はよく動く。同じ人で見ると、幸せになると、より動く頻度が増える』

➡私は経験上、「考えてから動く」より「動きながら考える」方がよく、さらに「動いてから考える」ようになるともっといいと思っていますが、それがデータで証明されているのがおもしろいと思いました。

『会話中の活発度の高い職場では、積極的な問題解決や創意工夫を行う傾向が強い』

➡「4STEPs」のSTEP3(=チーム内の雑談を増やす)をやるといいということが、データで証明されています。

『仕事がうまくいく人は、2ステップで到達できる人(=知り合いの知り合い)の数が多い(=到達度が高い)』『メンバー間に三角形のつながりが多いと、その組織のリーダーの到達度は高くなる』

➡「4STEPs」のSTEP4(=他部署の二割の人と気軽に話せる関係になる)をやると組織力が高まるということが、データで証明されています。

以上の他にもおもしろい解析結果がいろいろと紹介されています。ビッグデータを解析すると、意外なことが見えてくるということ実感するのにいい本だと思いました。