就活のリアル

就活について、独自の本質をついたコメントされていて、なるほどと頷くことが多いのが海老原嗣生さんのコメントです。

海老原さんは、日経新聞の毎週火曜日の夕刊に掲載されている「就活のリアル」という記事を隔週で執筆されていますが、昨年も次のようなコメントがありました。

【新卒採用改革、なぜつまずき続ける? 長期間、携わる人少なく】(2017年7/24 日経夕刊)

『こんな感じで、採用のリーダーや課長クラスは営業出身者、若手は人事配属間もない人間という布陣になる。そうして2~3年もするとどうなるか。営業出身者は古巣に戻り、若手人事は労務や教育といった本格的な人事の仕事ができるポジションへと移っていく。こんな感じだから長期間、採用に携わる人は実際は少ない。5年ほど前のことでも、それを知る人はほとんどいないのが現状だ。だから、同じ話が数年おきに繰り返されてしまうことになる。』

➡昔も今も就活、採用の課題が変わっていない理由を、海老原さんは端的に指摘されています。

【学歴選考で漏れた人に救いの手 試験高得点者の「敗者復活」を】(2017年10/16 日経夕刊)

『ただ、学歴で選考を通らなかった就活生の中にも優秀な人たちは多々いる。彼らに再チャレンジの機会を与える方法を「科学的」に設定してみてはどうか。たとえば、算数・国語力の試験において、極めて高い点を取った学生を敗者復活させる。彼らにさらに性格検査を受けてもらい、高業績者の特性因子で選抜をして、それでも残った人を選考プロセスにのせる。もしくは、大学名は関係なく、GPA(学業評価)の得点がとても高い人は、書類選考をパスして選考プロセスにのせる。こうして、面接まで行けずに不合格となっている「数万人」のエントリー者から、超優秀層を受け入れてみてはどうか。彼、もしくは彼女は「思考力に富む」か、「継続学習力に富む」人たちであるのは明らかだ。』

➡受かる可能性のある学生には全員会いたいというのが採用担当者の本音ですが、実際は物理的な面接キャパから、エントリーシート等を活用して面接する人を絞っているのが採用活動の現状です。その課題に対する具体的な対処策を提示されているのがいいですね。この施策が機能するようになると、本来内定する能力がありながら面接までたどりつけなかった学生と面接できる機会が増えることになり、企業側にとっても助かる話です。

また、海老原さんは就活本も出されていますが、「2社迷ったらぜひ、5社落ちたら絶対読むべき就活本」はいい本ですね。世の中に就活本はたくさんありますが、会社の選び方を教えてくれる本はほとんどなく、あったとしても何か違うなという内容しか書かれていません。しかしながらこの本は、世の中の常識とは違いますがいいことが書いてあると思いました。例えば次の部分です。

『俗に「就社ではなく就職を」と声高らかに謳う就活指導が全盛ですが、そんなもの、クソ食らえでしょう。』

『会社選びで大切なのは、ブランドや人気ランキングや給料の高さや休みの多さではなく、「合う・合わない」ということに、そろそろみなさん気がついてください。』

➡まさにその通りだと言いたくなる指摘でした。