TOP GUN ビーチフットボール

「トップガン マーヴェリック」観てきました。非常に面白かったです。

第1作の「トップガン」は1986年5月にアメリカで公開されましたが、ちょうどその時会社の研修でアメリカのデンバーにある英語学校に通っていて、英語学校の仲間と映画館に観に行きました。英語は何を言っているのかよく分かりませんでしたが、それでも面白く、日本語の字幕があればメチャクチャ面白い映画に違いないと思ったことを覚えています。

そこで第2作の今回は、当時よく分からなかったリベンジを兼ねて(?) 公開6日目となる6月1日に観に行きました。結果予想以上に面白くて、その後1カ月半の間に計4回観に行きました。(IMAXレーザーGT字幕版2回,IMAXレーザー字幕版1回、4DX Screen吹替版1回)中でも池袋にあるグランドシネマサンシャインのIMAXレーザーGTは横幅26m x 高さ19mの国内最大の巨大スクリーンで、映像の迫力が半端なく、音響も12chと飛行機の戦闘シーンでは座席の背面が振動するほどでした。

過去10年間に公開された映画の国内興行収入ランキングを見ると、「鬼滅の刃」等アニメが上位を占めていますが、アニメを除くと次のようになります。

1位 ボヘミアン・ラプソディ 131億円(2018年)

2位 アラジン 121億円(2019年)

3位 スター・ウォーズ/ フォースの覚醒 116億円(2015年)

「トップガン マーヴェリック」は公開後時間が経っても観客動員数が落ちていないことから、アニメ以外では直近10年間で最大のヒット作となる可能性が出てきました。(10/12追記:5月27日に公開後10月10日までの累計動員数817万人、興行収入131.6億円となり、1位のボヘミアン・ラプソディをついに抜きました。)

この映画の魅力の一つは、今どきCGで制作しそうな戦闘機のシーンを実際に俳優が戦闘機に乗って高Gに耐えながら撮影している点です。(その分制作費は1.7億USドル=235億円と巨額ですが)

高Gに耐えているメイキング映像がこちら

今後世の中はバーチャル&デジタルにシフトしていくと言われていますが、この映画はリアル&アナログの良さを再認識させてくれる作品でした。これからはお金や手間がかかっても、あえてリアルに拘ることが感動に繋がるのではと感じました。今後はライブの価値がますます高まっていき、いいものであればチケットの価格が多少高くてもお客さんが入るようになっていくと思います。(立川志の輔さんが毎年1月に渋谷のパルコ劇場でやっている独演会は料金は全席7,200円と比較的高額ですが、公演日が20日間もあるのにチケットは抽選でなかなか当たりません。)

「トップガン マーヴェリック」はいろいろな魅力の詰まった作品ですが、私が個人的に一番好きなシーンは戦闘機のシーンではなく、ビーチでトップガンのメンバーがフットボールをしているシーンです。

ビーチフットボールのシーンはこちら

このシーンを観ると、毎回何故か心地さよさを感じていいなあと思います。

何故このシーンで心地よさを感じるのかと考えて思いついたのが、以前このブログ(「ONとOFFの法則」 )に書いた幸せ度が100点になるための3条件が全て入っているからではないかということです。

その3条件とは次の3つになります。

①快晴 ②自然に触れている ③いい奴と一緒にいる

このビーチのシーンはアメリカの西海岸なので、カリフォルニアの青い空です。そしてビーチなので当然自然(海)が目の前です。メンバーは、トップガンの中でも精鋭が集められているのでその分みんな個性が強くて仲良し集団というわけではありませんが、真剣に遊ぶ姿を見ると実はみんな「いい奴」だなあと感じてきます。(実際、最後の戦闘シーンでいい奴だと分かります、笑)

この心地よいシーンを観ていて閃いたのが、これからこういう遊びの場の重要性が高まるだろうという仮説です。世の中の流れとして今後本業の世界はどんどん真剣勝負の度合いが高くなり、今まで以上にワクワクドキドキしながら(楽しさではなく)厳しさの中に面白さを味わっていくようになると思いますが、その分副業では別のビジネスをやるというより、やりたいこと楽しくやるということに注力するようになっていくと思います。そんな副業の場として、トップガンのビーチのシーンのような、いい奴が集い一緒にワイワイ過ごせる場があったらいいなと思いました。

スープストックトーキョーの創業者の遠山正道さんが2020年7月に始めた「新種のimmigrations」という会員制のコミュニティがあります。これは遠山さんが審査して合格した人のコミュニティで、合格基準は「賢き朗らかでユニークな住民」です。米田流の表現でいうと「賢くて変な (=普通じゃない発想ができる) いい奴」です。新種のイミグレーションズのHPには、遠山さんのメッセージとして「入国審査を通過した賢き朗らかで多様な良き住民同士がつながり、得難き場所を仕事や休息のために使ってブレストをしながらプロジェクトを生成したり必要なら会社もつくればいい」と記載されています。これから、こういう一見遊びだけど、偶然仕事にも結果的になっていくコミュニティの価値が高くなると思います。

こういうコミュニティの成否のカギとなるのは、いかにいい奴を集めるかだと思います。大学を卒業して仕事をするようになると、仕事を通じて人脈は広がっていきますが、それはあくまで仕事上の繋がりなので、遊び仲間というわけではありません。遊び仲間というと、結局会社の同期か大学時代の友達くらいになってしまい、社会人になってどんどん増えていくわけではありません。もしそうだとすれば、社会人になってからも一緒に遊べる(遊びたくなる)仲間を大学時代に増やしておくことは結構重要だったりします。

そして、社会人になってからも、(映画のビーチシーンにあったような)いい奴が集まって楽しく遊べる場があるといいなと思いました。結果的にそういう場での遊びが、面白い新たな企みに繋がっていくような気がします。(笑)

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