AIに勝てる組織の条件
最近本屋で何気なく見つけて買った本の中に、いろいろと示唆に富んだフレーズがありました。それは「新エクセレント・カンパニー」という本です。
「AIに勝てる組織の条件」というサブタイトルがついていますが、企業活動で大事なことのエッセンスが短いフレーズでたくさん詰まっています。
その中で、私が特にいいなと思ったフレーズとそれ読んで感じたことを以下記載します。
【すぐやる】
・とにかくつくれ。いますぐに。やればできる
・さっさと実践しよう
・さっさと失敗するほど、さっさと成功する。
・100%ミスったシュートとは、打たなかったシュートだ。
➡「失敗してもいい」ではなくて、「失敗しなくてはいいものはできない」ですね。
【部署間の連携強化策】
・ほかの部署の人と頻繁にランチを食べよう
・部署間ランチのパーセンテージを評価項目に
➡こういう簡単そうなことが、意外と効果がありますね。(いざやろうとすると簡単ではないですが)
【プレゼンの要諦】
・これから行なうプレゼンで、あなたは問題の分析より実行についての説明により多くの時間を費やすだろうか
➡いきなり実行策の説明から入って、それから前提となった分析結果を聞くくらいでちょうどいいですね。
【組織文化の考察】
・最高の企業とは……感動的で、活力に満ちていて、革新的で、楽しくて、創造性にあふれ、独創性に富んだ取り組みができる場所
・組織文化の維持は組織文化を変えるのと同じくらいむずかしい
➡トップが変わると組織文化は変わるというのはよくあるケースですね。
【採用の大事さ】
・採用はビジネスにおいてもっとも重要な要素であるにもかかわらず、あまりにも軽視されている
・採用にはすべてを変える力がある(それなのに軽く見られることがあまりにも多すぎる)
・能力開発は、できる人材をよりできる人材にするのに役立つーけれども、自由に使える金が1ドルあるとすれば、私なら正しい人材を雇うことに70セントを割くだろう。
・目を見張るようなイノベーションを次々と起こしたり、これまでとはまったくちがう体験を顧客に提供できる未来に向けて組織文化をつくるためには、技術的なスキルや、さらに言えば最先端のテクノロジーよりも、採用のプロセスを重視する必要がある。
➡私も会社に勤めているときは、どの部門にいても(例えば研究開発部門でも)採用が最重要課題と考え取り組んでいましたが、意外とそういう人は少なかった気がします。この部分を読んで、我が意を得たりと思いました。
【好奇心の大事さ】
・好奇心はどんな仕事をする人でも備えるべき”必需品”だ。
➡その人の面白さは好奇心の量に比例する気がします。
【遊び心の浸透策】
・リーダーやマネジャーは、日常会話として常にみんなに「今日は何をして遊んでいる?」と尋ねよ
➡私も「遊び心」はイノベーションを起こすカギとなると睨み、遊び心を浸透させるために、研究開発部門で6 Action Keywordsという布教活動をしていました。
【高齢者マーケットの重要性】
・巨大な高齢者市場ー老人たちは長生きで未来が明るい。そしてなんといっても金を持っている
・じつは(高齢者市場という)もうひとつ(手つかずの)未開拓市場がある。こちらも規模が「途方もなくデカい」。しかし、ほとんどの会社は進出の糸口をつかんでいないし、ひどいところは、このチャンスに背を向けているようにさえ見える
・熟年市場には金があるということだ。それでも、広告主はいまだに、驚くほど彼らに無関心なのである
・ミレニアル世代の気ままな若者たちをターゲットとする競争の激しい市場ではなく、しっかり富をもたらしてくれる市場へ移動すべきだ
➡いざ自分が高齢者になってみると、高齢者マーケットにはまだ発掘されていない鉱脈がたくさんあるに違いないと実感してます。(笑)
【リーダー論】
・どんな組織でもいちばん大切な言葉はこれだ。「きみはどう思う?」
・リーダーたちへ。次の大切なふたつの言葉を活用せよ。「ありがとう」「悪かった」
・リーダーが普段の会議でほかの人の話をさえぎる回数と、リーダー自身の話がさえぎられる回数の実数を数え、リーダーの認識とを比べた。結果は想像がつくだろう。リーダーは、自分が人の話をさえぎることはほとんどないが、自分の話は頻繁にさえぎられると感じていた。けれども実際の結果は正反対で、しかも桁が違うくらいの数だった。
➡部下を持っていた時代を振り返ると、まさにその通りと冷や汗。
【謝罪するときの要諦】
・謝罪の法則、口を閉じていろ! 効果的な謝罪で大事なことは話を聴くことだ。あなたが話すのは主に「悪かった」という謝罪と、不首尾を認める言葉だ。そして相手が話し疲れるまでしゃべってもらう
・話を聴いていてトラブルになることは、めったにない
・あなたが謝罪をしに行っているにもかかわらず、口を閉じておかねばならないのだから、実は真の謝罪とは、あなたがその場に存在していることに意味がある。それが非を認めるということなのだ。言葉は二の次だ。だから、口は閉じておくこと
➡リモートでは謝罪はできないですね。謝罪は、リモートワークではできない最後のピースかもしれません。
【ケビン・ロバーツの10カ条】
- 構え、撃て! 狙え。
- 壊れていないなら……打ち壊せ。
- 変人を雇おう。
- バカげた質問をしよう。
- 失敗を追い求めよう。
- 先頭に立つか、追いかけるか……でなければ脇にどいてろ!
- 混乱を広げよう。
- オフィスを捨てよう。
- けったいな本を読もう。
- ほどほどとはおさらばしよう!
➡全て魅力的なフレーズですね。